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「よくもあの時はやってくれたなぁ。不良を俺に押し付けたじゃねぇか。」
「あの時の男でしたか。」
今、思い出した様子のアリス。
「知り合いなの?」
「えぇ、こいつったら女の子がピンチなのに見てみぬ振りをしようとした最低人間ですわ。」
アリスの言っていることは本当のことだけに、精神的にキツイ。

「そんなことより、風香、ちゃんとこのクズに説明してあげないといけない事があるんでしょっ。」
アリスはビルの壁にもたれかかり、腕を組んで言った。
「あの時のお母さんの反応はね、契約のせいなの。ゆー君は死なないために、魂以外の全てを捨てた。それによって、『存在していなかった』ことになってるんだよ。」
存在していなかった、だから俺の母親は俺のことを知らなかった。俺の部屋が無くなっていたということか。

「だからね、ゆー君の友達とかも忘れていると思うんだよ。」
「じゃあ、俺はこれからどうすればいいんだよ!?」
「私達に着いて来てもらいますわ。その方があなたも得策かと存じますわよ。」
風香は肩に大鎌を担ぎ、アリスは不敵な笑みを浮かべて言う。

「得策・・・?」
「えぇ、あなたはもう人間ではないのですよ。つまり・・・おっともう来たようですわね。」
「ゆー君、逃げる準備をしてね。」
俺を守るように風香は前に立ち、アリスは手のひらから火の玉を出現させ始めた。

彼女達が見上げる先、5階建てのマンションの屋上からこちらを見ている姿があった。
背の高さは180cmぐらいで、手には大きな剣を持っていた。
学生服を着ており、顔には骨で出来た仮面のようなものをつけている。

暫くこちらを見つめ、仮面野郎は何の前触れも無く、屋上から飛び降りた。
加速しながら落下し、地面に当たる直前、一回転し、こちらへ向かってきた。
一瞬で間合いを詰められ、ヤツの刃先が俺の心臓に突き刺さる寸前、
「はぁっ!!」
金属同士がぶつかる音が鳴り響き、俺の心臓を庇うように大鎌が大剣を受け止めていた。
それと同時に、無数の火の玉が、仮面野郎目掛けて飛んできた。

仮面野郎はすぐさま後ろへ飛びずさり、火の玉は先ほどまで仮面野郎がいた地面を焼く。
「まだですわ!!」
その声と共に龍の形をした炎が、アリスの手から仮面野郎の下へ突っ込んでいく。
仮面野郎は宙へ飛んで避けようとするが、
「残念でした~♪」
その先には風香が待ち構えており、横から上半身と下半身を真っ二つに切り裂いた。

持っていた大剣が手から滑り落ち、地面に刺さり、遅れて仮面野郎の体がコンクリートの地面に叩きつけられる。さらにそこへ龍の形をした炎をが突っ込み、体が炎に包まれる。
「これで暫くは追ってこないはずですわ。」
「そうだね、移動しようよ。」
あたりに異臭が立ち始める中、俺たちは近くの喫茶店へ向った。
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