重くて大変、十二単体験 東濃実業高で着付け会

　御嵩町伏見の東濃実業高校で十七日、十二単（ひとえ）の着付け会があった。三年生六十六人が平安文化を体験した。

　参加したのは、浴衣の制作に取り組んでいる生活文化科の生徒。和装文化を学ぶため、小林豊子きもの学院岐阜本部の兼松豊可相談役＝可児市今渡＝を講師に招いた。

　兼松さんは「十二単と呼ぶようになったのは江戸時代から。平安のころは公家女房唐衣裳（からぎぬも）装束姿と言った」「季節に合わせて梅重、松重など、中の布を入れ替えて楽しむ」と解説。生徒代表の加藤優さんをモデルに十二単を着付けした。加藤さんは「重くて暑かったけど、衣を重ねるにつれて体がしっかりと支えられる感じ」と振り返った。

　生徒たちが順に上着部分を試着。唯一の男子である朝見大輝君は「男でも少し重かった。着る機会はめったにないし、当時の生活が体験できた」と少し照れながら話した。
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　兼松さんは「着物に親しむきっかけになればうれしい」と目を細めていた。